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風景のなかの聖ヒエロニムスとしての枢機卿アルブレヒト・フォン・ブランデンブルク

アルブレヒト・フォン・ブランデンブルク(1490〜1545)はドイツカトリック教会の最高位聖職者として、宗教改革者マルティン・ルターと対立した。
クラーナハは1515年頃に、デューラーのドライポイント「柳の木の下で祈る聖ヒエロニムス(1512年)」の影響を受けて「風景のなかの聖ヒエロニムス」を制作している。1527年のこの作品では、足の傷を癒やされたライオンが、以前、隊商に盗まれたロバを、隊商の帰路に取り返しさらにラクダを奪って、修道院に帰ってくる、という聖人伝説を表している。(右奥に隊商の後を追うライオンが描かれているが、ラクダは描かれていない)
1525年にも2点の「僧坊の聖ヒエロニムスとしての枢機卿アルブレヒト・フォン・ブランデンブルク」を制作しているが、こちらもデューラーの銅版画「僧坊の聖ヒエロニムス(1514年)」の構図を借りている。
クラーナハ
風景のなかの聖ヒエロニムスとしての
枢機卿アルブレヒト・フォン・ブランデンブルク
1527年 板 テンペラ 57×37.6cm ベルリン 国立絵画館